ノロウイルスは夏場なら安心なのか?

冬場に大流行する事で知られているノロウイルス。
その感染力の強さや予防の手間が大変に掛かる事、感染時の症状の重さ等から冬の悪魔的存在として大変に怖れられているウイルスですが、では冬場以外ではノロウイルスのあまり脅威は心配しなくても良いのかというと実はそうでも無いようです。

年中通して感染力は強いまま!

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ノロウイルスは冬場に限らず年中を通して感染の怖れがあるとされています。
彼らが猛威を振るう冬場を無事乗り切ったとしても、ノロウイルス自身の脅威度の高さは依然として健在のようで、一般的にノロウイルス感染症の発生が大幅に減少するとされている春先から夏場においても、油断すれば容易に集団感染を引き起こす程の感染力の強さを保持しています。

冬場に感染が多いのはあくまでもノロウイルスの感染拡大にとって好ましい条件が揃ってしまうが為に異常なまでに感染例が増加してしまうからであって、その好条件が無くなる季節であったとしてもノロウイルス自身の備えるその厄介な生態は、夏場だからといって決して私達に安易に安心を与えてはくれないのです。

冬場以外で起こった集団感染事例

実際に春先~夏場の期間にかけて発生したノロウイルスの集団感染事例をご紹介致します。

【6月14日記者発表】食中毒の発生について(藤沢市HP 2015/6/14)

2015年6月6日頃に開催されていた地引網漁の体験イベントにて、参加者の為にバーベキューが振舞われたのですが、その翌日頃からこの時のイベント参加者の内の55名の方が下痢や嘔吐等のノロウイルス感染症が疑われる症状を見せたそうで、原因はイベント時に参加者に供されたバーベキューで出た料理(生シラス、刺身、焼肉、焼きそば、天ぷら等)にノロウイルスが付着していた事によるものだそうです。

この事例を見ても判るように、ノロウイルスは決して冬場だけのものではなく、それ以外の季節であっても当たり前のように集団感染を引き起こす程の感染力の強さを発揮する十分に驚異的な存在なのです。

予防は年中通して実践

私達が年中通してノロウイルスの脅威から逃げきって健康な体で過ごす為には、冬場を過ぎたからといっても油断せずに以下のようなノロウイルス対策の最も基本的な対処法をオールシーズンで実践し続ける事です。

  • 安易に生モノは口にせず、加熱処理は入念に!
  • 調理器具の洗浄や消毒もきっちり行う!
  • 手洗い等の衛生管理は手を抜かずしっかり行う!

これらの基本対策を怠らないようにするだけでも感染のリスクはずっと下げる事が出来る筈ですので、ノロウイルスと私達との戦いは1年中続いているのだと理解して予防に励んでいきたいものですね。

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