ノロウイルスとは?

大抵の人は一度は耳にした事のある『ノロウイルス』という名前。
このノロウイルスは感染性胃腸炎を発症させるウイルスの一種なのですが、食中毒から接触感染、飛沫感染から空気感染に至るまで多様な感染経路を備えており、その非常に強い感染力だけでなく感染した際の症状の重さや予防対策の大変さ、ワクチン開発の難しさ等、人間の生活を脅かす事に掛けてはパーフェクトな能力を誇る大変に悪辣な生態を備えている事でも知られています。

今回はそんなノロウイルスの特徴について以下にまとめてみました。

タフで強くてしぶといノロウイルス

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小さくて洗い落としにくい

ノロウイルスは細菌と比べて大変にサイズの小さな存在の為、手指の僅かなシワや爪の隙間にも容易に潜む事が出来ますので、手洗いで完全に落としきる事がなかなかに難しい特性を持っています。また、手肌が乾燥して荒れている場合等は角質のヒビ割れの中に潜んで手洗いをやり過ごそうとしますので、益々手洗いでの洗浄が困難になる事が考えられます。

殺菌・消毒が効かない?

ノロウイルスは非常に頑強な構造をしている為、一般的なアルコール等により生半可な殺菌処理は平気で耐え抜いてしまう生態を持っている為、塩素系の強い薬品を用いた殺菌でなければ効果的に殺菌出来ないとされています。

寒さにめっぽう強いウイルス

ウイルスは生物ではなくいわば有機化合物のような存在である為、寒さには大変強く、例え凍らせても『死ぬ』という事がありません。

ウイルスは熱さも平気?

また、熱処理にも大変に強い特性を持っており、60℃程度の温度では30分以上加熱しても何ら弱らせる事が出来ないそうで、85℃~90℃以上という高い温度で1分間以上加熱してようやく非活性化出来ると言われています。

室温でも長い間活性状態を維持し続ける

細菌等の場合は栄養素となる宿主が居ない状態で放置されるとやがて不活性化していく場合が多いのですが、ウイルスの場合は放置から不活性化に至るまでの期間が長く、一般的には20日間もの長期間に渡って、いつでも人間に感染出来る状態を維持する事が出来るとされています。

ノロウイルスの増える場所

ノロウイルスは人体の小腸の中でのみ増殖する生態を持っています。

また、その増殖スピードには爆発的な勢いがあり、ほんの僅かなウイルスだけが体内に侵入した場合であっても、あっという間に増殖して感染症を引き起こしてしまうとされています。

流行時期は?

ノロウイルスは年中を通して感染のリスクが懸念される存在なのですが、気温が下がり乾燥する冬場はノロウイルスにとっても活動し易い時期の為、特に猛威を振るう事で知られています。

感染経路は?

基本的にノロウイルスは人体を宿主としている事から、人が普段の生活の中で接触する可能性のあるものを介した感染が中心となります。

こちらの『ノロウイルスの感染経路』の記事でも詳しくご紹介させて頂いていますが、主に以下のような経路を辿って感染すると考えられています。

ノロウイルスはどこにいる?

基本的にノロウイルスは人がいる場所であればどこにでも存在しています。
人の手が触れるドアノブやPCのマウス・キーボード、スマートフォン、手すり等々…。
また、ノロウイルスは排泄物に大量に含まれている事から、人が用を足すトイレの洗面台や便座・レバー等は特にノロウイルスが好んで潜伏し易い場所とされています。

他にもウイルスを含んだ生活排水が河川に流れ込み、そこに生息する貝類がウイルスを摂り込んでしまう為、牡蠣等の二枚貝の中にも存在している事が多々あります。

集団感染の危険性

ノロウイルスに感染した人は激しい嘔吐と下痢を繰り返す症状に陥ってしまうのですが、その嘔吐物や排泄物にはノロウイルスが大量に混じっており、また、そうなった患者自身の衣服や手指にもウイルスが付着し易い傾向にありますので、ノロウイルス自体の強い感染力と相まって患者自体が強力な感染原となってしまい、様々な形で患者の周囲にまで感染被害が拡大して行き易いのです。

また、ノロウイルスは感染した患者が回復して以降も、数日の間はしばらく体内に留まり続けてしまうようで、最後の最後まで少しでも多く周囲に感染の機会を広げようと粘り続ける厄介な性質を持っています。
ですので体調が回復したからといってすぐさま会社に出勤してしまうと、そこでまた周囲への感染被害拡大のリスクが生まれてしまうので注意したい所です。

ノロウイルスの予防対策は?

なんとしてでも人間への感染を狙ってくるノロウイルスの執念から逃れる為には様々な予防努力が必要となってくるのですが、主だった予防法としては以下のようなものがありますので、是非こちらも参考にして下さい。

ノロウイルスへのワクチンや免疫はあるの?

ワクチン未だ存在せず…!

『ノロウイルスにワクチンが無いのは何故?』の記事でもご紹介させて頂いておりますが、ノロウイルスは培養が非常に難しいウイルスである為、未だ持って特効薬となるワクチン等が存在していません。

体の免疫も力不足?

また、ノロウイルス症状はウイルス感染症の一種ですので、当然ながら人体はそれらに対する抗体を体内で作り出すのですが、『ノロウイルスと免疫の話』の記事でも言及させて頂いているようにその免疫の効果たるや大変に頼りないもののようで、ノロウイルスの猛威の前には人体の免疫機能も十分に追いついていけていない事が伺えます。

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