ノロウイルスの感染経路

私達の日常の様々な箇所に潜むノロウイルス。その毒牙に掛かり感染に至ってしまった理由や原因は人によって様々でありますが、ノロウイルスの主だった感染経路を把握し、それに対して普段から注意を向けて警戒する事は感染予防の為に大きな力を発揮します。

という訳で今回はそのノロウイルスの『感染経路』についてご案内致します。

経口感染に至るまでの経路の種類

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ノロウイルスは主に人体の小腸で感染・増殖するという生態を持っている為、その感染経路は口内からノロウイルスが入っていくという「経口感染」によるものに限られていますが、経口感染に至るまでの経路はおおまかに以下のものに分ける事が出来ます。

食品媒介感染

これは汚染された食品を摂取した事による感染症(食中毒)で、主に以下のような原因があります。

・漁獲・収穫される以前から既にノロウイルスに汚染されていた食材(生の牡蠣等)を十分に加熱せず食べた事で感染に至ってしまう。

・調理場や調理器具の殺菌・消毒が不十分である事によりそれらがノロウイルスに汚染されていたり、調理者自身がノロウイルスに既に感染している状況下で調理された食品が原因となり、それを食べた人の体内にウイルスが侵入してしまう。

接触感染

これはノロウイルスに感染した人が触れたドアノブやパソコン等を介して起こる感染症で、主に手洗いの徹底が足りない場合や、感染者が触れた箇所の消毒・殺菌が不十分であった場合に発生し易いとされています。

こういった状況下で自身の手にノロウイルスを相当量付着させてしまうと、その状態でお菓子等を手掴みで食べてしまったり、或いは手指で鼻をこすったりした際に口内にノロウイルスが侵入してしまい、結果として経口感染に至ってしまう訳です。

空気感染

ノロウイルスに感染した人の出す嘔吐物や排泄物(糞便)の中には大量のノロウイルスが含まれているのですが、これら嘔吐物や排泄物の処理が不十分で一部が残ったまま乾燥してしまうとウイルスを大量に含んだ細かい粉塵と化してしまい、それらが舞い上がって空気中に漂ってしまった結果、その汚染された空気を吸い込む事で鼻粘膜や口内粘膜、食道等にノロウイルスが付着し、そこから経口感染へと至ってしまう形となります。

空気感染が発生し易い場所としては主に患者が利用したトイレ等が挙げられます。

トイレでは患者の排泄物に混じるノロウイルスの飛沫がトイレ内に撒き散らされ易い環境の為、単純に用を足して水で流しただけでも水しぶきに混じって便座周り等に大量にノロウイルスの飛沫が撒き散らされて付着してしまい易いのですが、トイレは基本的に締め切った場所となる為、これらウイルスの飛沫が乾燥してウイルスの粒子が空気中に舞い上がった結果、空気が汚染されてしまい空気感染のリスクが高まる可能性が考えられます。

こうした空気感染に対してはうがいによる口内や喉粘膜の洗浄を行う事で予防するように努めましょう。

飛沫感染

感染者の嘔吐物や排泄物(糞便)には非常に大量のノロウイルスが含まれています。その為、それらがほんの僅かに手等に付いただけでも感染のリスクが高まってしまうのです。

既に感染されてしまわれたご家族のお世話をする際、看病する方が患者様の嘔吐物を処理したり下着を洗ったりする際に、目に見えないレベルでのウイルス飛沫がその方の手に大量に付いてしまう為、手洗いが不十分であったりすると容易に経口感染へと繋がる結果となってしまうのです。

また、感染された方の咳やくしゃみなどの飛沫を顔に飛ばされてしまったり、あるいはその飛沫に含まれていたウイルスの粒子が空気中のホコリに付着して散布されてしまい空気感染のリスクが出てきたりもしますので、看病の為に患者様と接触する機会が多くなってしまう方はマスクを着用する事が望ましいと考えられます。

こうした経路から鼻や喉粘膜に侵入したウイルスはうがいによってある程度洗浄する事が出来ますので、手洗いと併せて予防の為にうがいも実践していきましょう。

基本的な感染ルートは『ヒトからヒト』

ノロウイルスは主に人間を介して感染を拡大していく性質を持っていますので、人が多く出入りする場所は必然的に感染リスクが高まってしまいますので、出来ればそういった所へ赴くのは避けたい所です。

特に公衆トイレ等は

  • 人が多数出入りする
  • どんな人が使っているか判らない(感染者が使っている可能性がある)
  • 清掃が行き届いておらず感染者の排泄物の飛沫が放置され易い
  • 便座やドアノブ、洗面所の蛇口等、接触感染に繋がるものが多く存在している

といった諸々の条件を全て満たしていますので、ノロウイルスが活発になる寒い季節等ではこういった施設を利用される場合は慎重になる必要があります。

ともあれ主要な感染経路を前もって把握しておき、普段の生活の中でこれらの経路からの感染リスクを少しでも回避していけるようにしましょう!

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