ノロウイルスの症状

ノロウイルスは感染してしまった際の症状が劇的に重い事で知られていますが、今回はそれらノロウイルス感染症時の症状について、具体的にどういった種類の症状が出て、それらの強さはどの程度の度合いなのかといった点等についてご紹介させて頂きます。

とにもかくにも『激しい下痢と嘔吐』が酷い

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胃腸炎の一種であるノロウイルス感染症において最も良く知られている症状が「下痢」と「嘔吐」です。
ノロウイルスが引き起こすこの「下痢」と「嘔吐」は非常にその症状が重く、発症中は絶え間ない腹痛と嘔吐感に悩まされてしまうハメになってしまいます。

感染した人は水のような下痢が出てしまい激しい便意に絶えず襲われてしまうようになる事から、本人が気付かず汚物を漏らしてしまい下着や寝床のシーツを汚してしまう事もしばしあります。
(感染した人の排泄物には物凄い数のウイルスが含まれている為、患者さんのご家族の方がこうした汚し物を洗う場合は、洗濯時に水しぶきが口に入らないようマスクをしたり、手指等にウイルスが付着しないよう手袋をして処置後は入念に手洗いを行う等、細心の注意を払って対応する必要があります)
※ちなみに下痢症状自体は腸内で増殖してしまったウイルスを一刻も早く排出しようとする体の防衛反応ですので、下痢止め等は服用しない事が望ましいとされています。

また、前触れもなく強烈な吐き気がこみあげてきて突然嘔吐してしまう事も良くあり、大抵の場合は洗面器等の用意が間に合わず床や寝床等に吐いてしまう事になりがちです。
(この突発的な嘔吐症状によって他の家族も出入りする場所等で吐いてしまった場合、吐瀉物に大量に含まれるウイルスの飛沫が周囲への感染を一気に拡大させてしまう怖れが強い為、吐瀉物の処理は速やかに、かつ念入りに行うようにしましょう)

これらの劇的な症状によって感染した人は一気に体力を奪われて衰弱してしまう事になります。

ぐったりして体が動かせない…

ノロウイルスの主症状である下痢と嘔吐以外にも私達を苦しめる症状としては、38℃前後の微熱を伴う悪寒や、全身の強い倦怠感・筋肉痛等が挙げられます。

ただでさえ下痢と嘔吐で体力が消耗している所へ、これらの症状が被さってしまうのですから、発症した人が自身の事を自分で世話出来なくなり、すっかりベッドで寝たきりになってしまうのも無理は無いと言えるでしょう。

私が以前ノロウイルスに感染してしまった時もこれらの症状に悩まされまして、それはもうベッドから体を起こしてトイレに行くのはおろか、寝返りをうつのすら厳しい有様だったのを覚えています。

一番怖いのは『脱水症状』と『電解質不足』

ノロウイルス感染症の発症中は取り分け激しい下痢・嘔吐に悩まされる事になるのですが、本当に怖いのはそれらの症状によって私達の体の中から水分と電解質(イオン)が大量に失われていく事によって引き起こされる、『脱水症状』と『電解質不足』です。

これらは対応を間違えると命に関わる可能性も出てきてしまいますので、ノロウイルス発症時は最も対処に注意を払いたい点とされているのですが、単純に水分が足りないからといって水やお茶を飲むだけに終始したり、電解質を補う為に市販のスポーツドリンク等を用いたりする事は本来推奨されている治療方法の観点からはあまり好ましいものではなく、場合によっては低ナトリウム血症等を伴った水中毒症状を引き起こしてしまう可能性がありますので、下記の記事を参考に是非正しい水分補給・電解質補給を行うようにして下さい。

発症期間は短いが体力の無い子供や老人には命の危険も…

このようにノロウイルス感染症の症状が如何に激しいかがお判り頂けた事と思います。
ただ、ノロウイルス感染症は発症期間自体はそれ程長くなく、激しい症状を乗り切れば数日程で回復に向かうのが一般的な傾向とされている為、体力のある成人であれば療養中の対処を間違えなければ手に負えないという程でもありません。

ですが、小さいお子様や年配の方にとって、このように一時的にとはいえ劇的な症状を引き起してしまうノロウイルス感染症は、時に命取りになる可能性もありますので、ご家族の中でそういった方が感染してしまわれた際は、大人の時よりもより注意して対処にあたっていく必要があります。

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